ストレス軽減とホルモンバランスを整える食事術で生理前も快適に

こんにちは! JYB協会代表理事 森織円香です。

 

「生理前はいつもイライラして、些細なことで怒ってしまう」

「頭痛がひどくて、集中できない」

「むくみがひどくて、足がパンパンになる」

このように、毎月来る生理前の身体や心の変化で悩まれたことはありませんか。

 

生理前の不調は当たり前と思っている方もいるかもしれませんが、実は食事の工夫で生理前の不調を軽減することができるんです!

今回は、生理前の体調管理について、陰陽五行と栄養学の両方の視点からお伝えしていきたいと思います。

 

生理前に起こる体の変化を理解しよう

ホルモンバランスの変動メカニズム

そもそもなぜ生理前に不調が起きやすいのでしょうか。

それは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンに関係しています。

このホルモンの変化が、心身にさまざまな影響をもたらすのです。

特に黄体期後半(生理前)になると、これらのホルモンが急激に低下し、脳内の神経伝達物質にも影響を与えます。

このホルモンバランスの変化が、PMS(月経前症候群)と呼ばれる様々な症状を引き起こす原因と考えられています。

 

よくある不調とその原因

身体の不調としては、むくみ、頭痛、腹痛、乳房の張りなどが代表的です。

れは、プロゲステロンには水分を体内に保持する働きがあるため、むくみやすくなったり、体内の水分バランスが崩れることで様々な不調が現れたりするためです。

心の変化としては、イライラ感、不安感、憂うつ感、集中力の低下などが挙げられます。

これは、ホルモンバランスの変化によって、神経伝達物質のセロトニンやドーパミンの分泌にも影響が出て、感情のコントロールが難しくなるためです。

 

東洋医学から見た生理前の体の状態

東洋医学では、これらの変化を「気血の巡りの乱れ」「陰陽のバランスの乱れ」としてとらえます。

女性の体は本来、陰と陽のバランスで保たれています。

  • 陰・・・寒、冷、静など
  • 陽・・・暑、熱、動など

生理前は特に陰の気が強くなりやすい時期。

そのため、体が冷えやすく、気血の巡りも滞りやすくなるんです。

 

生理前のホルモンバランスや気血の流れを整える食材選び

生理前の不調の原因がわかっていただけたでしょうか。

それではさっそく、ホルモンバランスを整えたり、気血の滞りを解消したりする食材選びについてお伝えしていきますね。

 

セロトニン分泌を促す食材

セロトニンは、脳内の神経伝達物質の一種で、気分を安定させ、幸福感をもたらすことから「幸せホルモン」とも呼ばれています。

不足すると、うつや不安などの症状が現れることがあります。セロトニンの分泌を促す食材を取り入れて、心と身体のバランスを整えましょう。

  • バナナ:セロトニンの原料となるトリプトファンが豊富に含まれています。
  • チーズ:トリプトファンのほか、セロトニンの合成を助けるカルシウムも豊富です。
  • :良質なタンパク質をはじめ、ビタミンB群など、セロトニンの合成に必要な栄養素をバランスよく含んでいます
  • 緑黄色野菜:かぼちゃ、にんじん、ほうれんそうなど色の濃い野菜はセロトニン合成に必要なビタミンB6が豊富です。また、 食物繊維も豊富で、腸内環境を整え、セロトニンの分泌を促します。

 

血流を改善する食材

血流が良くなると、ホルモン分泌が安定しホルモンバランスが整いやすくなります。

また、老廃物の排出がスムーズになり、むくみやだるさが軽減されます。

  • 乾燥生姜、シナモン、黒胡椒:体を内側から温め、血の巡りを促す
  • かつお、まぐろなど:赤身の魚にはDHAやEPAも、血流の健康維持に役立つ
  • 黒豆、くるみ:薬膳では「血を補う」と言われている

 

ストレスを和らげる栄養素と食事の組み立て方

現代は過剰にストレスを感じやすくなっているとも言われています。

このストレスによって自律神経が乱れ、ホルモンバランスや気血の流れが悪くなってしまい、PMSを引き起こしてしまいます。

ストレスや生理前のイライラを、食事によって和らげていきましょう。

 

マグネシウムやビタミンB群が豊富な食材

心と体のバランスを整えるには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。

特に、マグネシウムとビタミンB群は神経の働きをサポートする重要な栄養素。

 

マグネシウムは、脳内の神経伝達物質のバランスを調整する働きがあります。特に、セロトニンの分泌を促し、リラックス効果を高めることで、イライラや不安を軽減します。

ビタミンB群は、セロトニンをはじめとする神経伝達物質の合成を助ける働きがあり、精神的な安定をもたらします。また、 女性ホルモンのバランスを整える働きがあります。

これらが多く含まれる下記のような食材を選びましょう。

  • ほうれん草
  • 小松菜
  • アボカド
  • ナッツ類
  • 豆類

 

血糖値の急上昇を防ぐ食事の取り方

食事の際は、糖質の質と量にも注意が必要です。

急激な血糖値の上昇は、心身の不調を引き起こす原因になることも。

血糖値の急上昇を抑えるには、食物繊維が豊富で消化の遅い食品を選んだり食べ方を工夫したりする意識が大切です。

 

  • 野菜や海藻を先に食べる: 食物繊維が血糖値の上昇を緩やかにします。
  • よく噛んでゆっくり食べる: よく噛むことで消化がゆっくりになり、血糖値の上昇が緩やかになります。

 

生理前お悩み別おすすめ食事レシピ2選

気血を巡らせる薬膳お粥

温かく消化に良いものを選ぶことで、効率的にエネルギーを補い、身体中に血を巡らせやすくします。

お米は効率的にエネルギーになり、鶏肉は生理で不足しがちな血を補います。

また、香りの強い三つ葉を使うことで気を巡らせて生理前のイライラを解消しやすくします。

〈材料(1人分)〉

  • お米:50g
  • 水:300ml
  • 生姜:1かけ
  • 長ネギ:1/4本
  • ごま油:小さじ1
  • 塩:少々
  • 鶏肉(ひき肉など):30g
  • しいたけ:1枚
  • 三つ葉:少々

〈作り方〉

  1. お米は洗って30分水に浸しておく。
  2. 生姜はみじん切り、長ネギは薄切りにする。
  3. 鍋にごま油をひき、生姜と長ネギを炒める。
  4. 水、お米、桂皮を加え、強火で煮立たせ、弱火にして15分煮る。
  5. 鶏肉、しいたけを加え、さらに5分煮る。
  6. 塩で味を調え、器に盛り、三つ葉を散らす。

 

生理前のむくみを解消!ゴボウとわかめのスープ

生理前のむくみには、余分な水分を排出する効果のある食材を使ったスープがおすすめです。

ゴボウとわかめは、どちらもむくみを改善する作用のある食材です。

〈材料(1人分)〉

  • ごぼう:1/2本
  • わかめ:5g
  • 生姜:1かけ
  • 長ネギ:1/4本
  • 水:500ml
  • 醤油:大さじ1
  • みりん:大さじ1
  • 酒:大さじ1
  • ごま油:小さじ1

〈作り方〉

  1. ごぼうは皮をむき、斜め薄切りにする。
  2. わかめは水で戻す。
  3. 生姜はみじん切り、長ネギは薄切りにする。
  4. 鍋にごま油をひき、生姜と長ネギを炒める。
  5. ごぼうを加え、さらに炒める。
  6. 水、醤油、みりん、酒を加え、煮込む。
  7. 沸騰したらアクを取り、弱火で15分煮込む。
  8. わかめを加え、さらに5分煮込む。
  9. 器に盛り、お好みでネギの小口切りを散らす。

 

生理前を快適に過ごすためのポイント

「生理は1ヶ月の自分の過ごし方の成績表」と言われることがあります。

自分の身体に合った食事や休息を意識して生活していた月は生理前の不調や生理痛は軽くなり、コンビニご飯ばかりや睡眠が十分ではなかった月は生理前も生理中も症状が重くなります。

女性は、生理の状態から、日々の自分の生活がどうだったのかを振り返ることができるのです。

生理前を快適に過ごすためには、毎日の小さな積み重ねで体質改善をしていくことが大切です。

 

〈すぐ始められる体質改善のための食事のコツ〉

  • よく噛んで食べて消化吸収を助ける
  • 栄養価が高い旬の食材を取り入れる
  • 紹介した食材を1つ取り入れてみる
  • 温かい食事で血の巡りを良くする

 

体質改善は、無理のない範囲で続けることが何より大切です。

まずは、自分が取り入れやすい食材選びや食事方法から始めてみましょう。

少しずつでも継続することで、1か月後の生理では変化を感じられるはずです。

今回ご紹介した内容を参考に、ご自身に合った食事スタイルを見つけて、生理前も快適に過ごしてもらえたら嬉しいです。

 

まどか先生
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著者情報

陰陽五行美容講師 まどか先生
陰陽五行美容講師
まどか先生
美容業界キャリア25年以上。エステティシャンから23歳の時に美容講師に転身し、以来全国のエステティシャンへの講演や技術指導・3万人以上の女性へのアドバイス等を行ってきた経歴を持つ。

元々は顔中にひどいニキビがあったことがきっかけで美容業界に入るが、ハードワークにより冷え・不眠・慢性疲労・生理トラブル等にも悩まされ、美容と陰陽五行ケアで克服。

自身の経験を生かし、どんな方にも丁寧に寄り添い、わかりやすく実践できるアドバイスをすることを大切に講座を開講。
 

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